カラーの育て方(畑地性)
カラー(オランダカイウ)畑地性
科名 | サトイモ科 | 生 | 多年生植物 |
属名 | オランダカイウ属(ザンテデスキア属) | 花色 | 白・黄色・ピンク・紫・黒 |
学名 | Zantedeschia | 草丈 | 30~50cm |
耐寒性 | 普通 地中が凍る寒冷地では暖かい場所へ |
日照条件 | 日向 夏は半日蔭or明るい日陰 |
耐暑性 | やや弱い 涼しい場所へ |
その他 | 球根植物 乾燥を好む 秋~4月ごろまで休眠期 |
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
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開花 | 🌼 | 🌼 | ||||||||||
肥料 | 🍦 | 🍦 | ||||||||||
植え付け 植え替え | 🌱 | 🌱 |
カラーは紙をくるりと巻いたような苞をつける多年草の球根植物で、ある程度の耐寒性があり水辺や湿地帯を好む湿地性と、それとは逆の耐寒性の弱い乾燥した水はけの良い土壌を好む畑地性がありこのページでご紹介するのは畑地性のカラーです。
主に仏炎苞(花のように見える部分)が白色で葉も仏炎苞も肉厚、畑地性のカラーは斑入りが多く色は黄色、赤、ピンク、赤紫など花色が様々あります。
花に当たるのは黄色い突起した部分で肉穂花序と言います。
カラーはその気品溢れる姿からどちらも切り花としてとても人気がありアレンジやウエディングブーケで多く利用されています。
真っ白なカラーを束にしたブーケはとても可憐で美しいいです。
学名の‘aethiopica’は‘エチオピアの’と言う意味でエチオピアの国花とされています。
エチオピカ・オランダカイウなどの名前で流通しており、カイウとは海芋と書き江戸末期にオランダより伝わり海芋は夏を表す季語とされています。
同じサトイモ科である水芭蕉やスパティフィラム、アンスリウムによく似ていますね。
1.性質と生育環境
畑地性のカラーは乾燥を好み、多湿にしてしまうと球根が腐り枯れてしまいます。
戸外で地植え鉢植えで管理でき、日当たりが良く風通しの良い水はけの良い土壌に植え付けます。
地植えは出来れば軒下。湿地性カラーに比べると畑地性カラーは真夏の高温多湿に少し弱く、寒さにやや弱いです。
春と秋は日中日の当たる場所で育て、梅雨入りから真夏の高温多湿期は鉢植えの場合は午前中に日の当たる半日陰〜明るい日陰で管理して、地植えの場合は日除けを施して半日陰〜明るい日陰の環境を作ってあげて下さい。
土壌が高温多湿になると軟腐病の原因になります。
軟腐病に感染すると球根が腐って溶け出し異臭を放ち、地上部は枯れ周りの植物にも感染していきます。
何か様子がおかしいなと思ったら直ぐに確認をして軟腐病に感染していたら残念ですが即刻ビニール袋に入れるなどして廃棄して下さい。
日本の気候ではこの病気は発生しやすく、植え付ける際に球根に殺菌剤を塗布したり高温多湿になる環境をを避けるなどして予め対策をしておく必要があります。
出来れば移動が出来る鉢植えで管理するのが望ましいです。
冬(11月〜)になると地上部が枯れて休眠期に入ります。
土壌が凍らない霜が降りない暖地では植えっぱなしで越冬します。
凍結の恐れのある寒冷地では、地上部が完全に枯れたら球根を掘り上げて霜の当たらない気温が5℃以上ある場所または室内で越冬させます。
寒さに弱く球根が凍結する場所では越冬する事ができません。
鉢植えは植えっぱなしで室内などに取り込みます。
2.用土
市販の花の土か、赤玉土7・腐葉土3のブレンド土。
土壌が多湿になると腐って枯れてしまうので川砂やパーライトを少量混ぜ込む等して水はけと通気性の良い土壌作りをして下さい。
地植えは水が溜まらない水はけの良い場所に植え付けます。
3.水やり
地植えは降雨に任せます。
真夏の日照りが続いて土壌がカラカラになっているようなら様子を見て水をあげて下さい。
鉢植えの場合は、多湿の状態が続くと球根が腐り枯れてしまうので土の表面が乾いてからたっぷり水を上げましょう。
冬場は地上部が枯れて球根が休眠期に入るので、休眠期の水やりは必要ありません。
4.肥料
肥料はあまり必要としません。
地植えは植え付けの際に固形の緩効性肥料を混ぜ込みます。
鉢植えは新芽が出始める5月〜6月に固形の緩効性肥料を月に1回与える程度で。
5.植え替え・増やし方
1年〜2年を目安に植え替えをします。
植え替える際に球根がよく太っていたら2つずつ位に株分けをしましょう。
花後は花茎の根元を切り戻しますが、残った葉が光を浴びて球根に栄養を蓄え太らせるので花が終わっても葉は刈り込まないで下さい。